弁護士職務経験

 裁判官、検察官の弁護士職務経験に協力する法律事務所の募集が届いていました。
 しかし、弁護士の求人システム、給与体系が崩壊していく中、この制度を維持推進する日弁連が「標準的」であるとして、例示している勤務条件は、かつて法曹人口が急増される前とあまり変わらない条件のように見えます*1。2、3年の経験しかつんでいない判検事に、800万とか1000万円近い条件を提示できる街弁ってどれほどいるのだろう。受け入れ先が東京大阪の大事務所ばかりになってしまいませんかね。なんか、職務経験制度を利用しても、判事補や検事のもつ弁護士イメージが偏るんじゃないの、って気がしたりします。気のせいであってくれればいいと思いますが。

*1:イソ弁として600万円以上の給与を受けながら、自己事件も次第に増えた2、3年目の弁護士。昔なら、そりゃ800万かそこらは軽く稼いでいたでしょう。しかし、今も同じでしょうか。初任給も下がり、自己事件と言っても国選は奪い合い、弁護士紹介もわずか、法律相談の担当すらめったに来ない。所得は下がっているでしょうね