二回試験!!

59期司法修習生が受験した司法研修所卒業試験(いわゆる二回試験)の結果は,驚くほど多数の合格留保と不合格を出したようです。僕たち53期も当時としては史上最多の19人が合格留保や不合格となり,「史上最悪」と話題になったものですが,今回の数字は100人の大台に乗せており,割合でも7%というインパクトある数字となっています。もちろん,試験ですから採点基準から見て水準に達しない場合は落第します。司法修習生が研修所で学ぶべき内容が昔と変わるとは思えませんので,これだけの結果が出たと言うことは,「質の低下があるのではないか」と言われれば,そうなのかもしれません。しかし,うがった見方かもしれませんが,急激な法曹人口の増加策に対して現場から声なき警鐘があがったようにも感じられました。最高裁日弁連といったトップでは感じていない危機感が,現場や実務のレベルでは感じられているのかもしれません*1。60期の就職では大量の就職浪人も発生しそうですし,物言わぬ実務家達が無意識の信号を送っているのかもしれません。受け止めるべき内容はあるかもしれませんね。いずれにしもても,合格留保となったみなさんは,12月の追試に万全を期してもらいたいと思います。

*1:もちろん,そんな理由だけで恣意的に不合格者を増やされたらたまりません。もし,そういうことが明示的な形で採点基準に反映されていたので有れば,59期の留保者や不合格者は制度の端境期に生まれた被害者なのかもしれませんが