お決まりのコメント

訴状が届いていないのでコメントできない」

新聞記事で、裁判を起こされた被告の反応と言えば、これが定番です*1。そりゃ、ニュースとしては提訴日に記事にするわけですが、訴状や証拠類は一旦裁判所に提出され、それが裁判所から被告に郵送される仕組みですから、被告が提訴当日に訴状を受け取ったりすることはありません*2。こういう訳で、ニュース性のある時期に被告が訴状に対する実質的なコメントをすることはある意味無理なんです。マスコミも、確信犯的なところはあり、そういうコメントしかないと分かっていて聞いているケースもあるんじゃないでしょうか。

たまには実質的なコメントも欲しいけど

では、実質的な反応をさせるために何か方法がないか。原告側で出来ることがあるとすれば、裁判所に提出する物とは別に、訴状写しを作り、これを提訴日までに被告*3に送ったり、差し入れたりするくらいでしょうか。少なくとも訴状の内容を見ていない、というコメントはしづらくなりますよね。

*1:上記の小金井の事故でも、このコメントでしたね

*2:訴状受付後も、担当部係への割り当て、形式面の審査、口頭弁論期日の指定、呼出状や答弁書雛形の作成、など裁判所内部でやるべきことがたくさんあるからです

*3:会社なら、社長とか広報部とか