画像証拠の作成

 医療訴訟や交通事故訴訟などでは、レントゲン*1や、MRI*2、CT*3などの検査結果について画像フィルムそのものを証拠として提出することが多いです。これら画像証拠は、多くの場合、裁判所の送付嘱託という手続で収集されるので、裁判所に届く画像フィルムを借り受けて、自前で複製し*4、借り受けたフィルムは返却しなければなりません。通常、裁判所は情報や資料の管理を徹底する趣旨からか、ごく短時間しか貸し出しを認めてくれませんので、この複製作業では時間が命です。また、画像の数はかなり多い場合もありますので、コストも気になるところです。
 このような画像証拠の作成方法として、一般的には、保険事故調査会社やOA機器会社に外注すると言う方法があります。確かにお任せできてらくらくなのですが、どうしてもコストと日数がかかるので困ります。
 そこで、当事務所では、病院に持ち込んで複製してもらうようにしています。ある程度の大きさの病院にはたいてい放射線科があると思うのですが、そこでは当然レントゲン等の画像を複製する機械も置いておられるわけで、これを活用するというのは、その病院のビジネスにもなると思います。ちなみに、僕の知っている病院でこのようなサービスを提供しているところは、尼崎にしかないのですが、ほかの病院でもこういったサービスをしてくれないかな?と密かに探しているところです*5
 なお、現状では、裁判所まで出かけて画像を借り受けて病院に持参し、病院で複製してもらい、画像を裁判所に返却して事務所に戻る、ということをすると*6、昼休みを挟んで半日近くかかってしまいます。

*1:X-Pという略称で書かれている。ん?そういえば、「x」はX線のことでいいとして、「-p」ってなんだ?フィルムは「f」だよね・・・・レントゲン写真ってことでphotoの「p」か?誰か知ってたら教えてください。

*2:核磁気共鳴画像法という正式名称らしいです

*3:コンピュータ断層撮影が正式名称らしいです

*4:証拠として提出する場合には、裁判所用、原告用、被告用の最低でも合計3部ずつ作らなければなりません

*5:画像を借りる場所が裁判所ですから、裁判所から近いというのがいいんですが。例えば、神戸地裁近くにある病院でそういうサービスを開始してくれれば、とっても助かります。

*6:ちなみに事務員さんに行ってもらっています