傍聴者が弁護人襲撃

 神戸地裁で,弁護士が,法廷を傍聴しに来ていた男性に千枚通しで襲撃されて軽傷を負った事件がありました。
 弁護士が被害にあった201号法廷は,神戸地裁2階の刑事事件専用法廷で,建物の端にあって人気も多くありません。今回のように開廷中またはその直後で法廷に人がいたから良かったようなものの,近くに誰も人がいないということも結構あり,そういう時に事件が起きていれば,今回のように軽傷では済まなかったかもしれません。
 当該弁護士がその事件で採用した弁護方針に反感があったのか,弁護士という存在そのものに反感があったのかよく分かりませんが,同じ弁護士として,そのような理由で暴力を行使するなど許せないですね。
 でも,こういう被疑者であっても,弁護士は選任されれば国選であろうが私選であろうが弁護人となり,きちんと弁護します。自分が弁護される立場になってみて,その人がもっていた「反感」が解消されるか,風向きが変わる程度でも理解していただければ,と思います。