裁判傍聴会を引率してきました。

所属単位会*1の司法問題対策委員というところに所属しています。幽霊委員なのですが,頭数が必要な仕事にはどうしても動員されてしまいます。今日は,裁判傍聴会引率のお仕事でした。激しい雨が降っていたこともあり,参加者はわずかだったのですが,傍聴した裁判はなかなかにおもしろく,参加者そっちのけで自分が楽しませていただきました。普段は,なかなか他の先生がやっている法廷活動を見ることがないのですが*2,傍聴会の引率役なら気兼ねなく見られますし,帰りがけの当該弁護士を捕まえてマスコミさながらの質問なんかもできちゃうわけです*3。傍聴会のあと,参加者に感想を聞いたのですが,みなさん裁判員さながらにあーだこーだと証言の信用性などについて意見を述べておられました。裁判員と裁判官の評議とはちがって雑談的なものではありましたが,証人の証言の背景などについて鋭い意見も出ており,びっくりさせられました。

*1:弁護士は,全国を統括する日本弁護士連合会の会員であると同時に,都道府県別(東京,北海道は複数ありますが)にある各単位弁護士会(単位会)の会員でもあります。

*2:一つには,忙しいので自分の法廷もぎりぎりに出頭し終わったらさっさと帰らないといけない事情もあります。ですが,このほかにも,自分の法廷での姿を同業者に見られるのはなんとなく気恥ずかしいから,他の弁護士の事件もジロジロ見たら悪いかな?という妙な遠慮もあったりするわけです。

*3:今日傍聴した事件の弁護人には,事件内容の概要や審理の状況を事前に電話で教えてもらったり,起訴状の写しを差し支えない範囲で提供していただいて,とても助かりました。感謝です。