ある投擲選手の死
体格的な問題なのか,世界に最も遠そうな日本陸上界の投擲種目。アテネでの室伏広治(ハンマー投げ)や,古くは溝口和洋(やり投げ)の活躍は記憶にありますが,砲丸投げや円盤投げで,しかも女子となるともう選手の名前も浮かばないです*1。そんなマイナー種目の砲丸投げで,アテネ出場を勝ち取り,日本陸上投擲界に明るいニュースをもたらした若い選手が,癌で逝ってしまいました。
女子砲丸投げで日本新記録を出した森千夏=望月亮一写す 陸上女子砲丸投げのアテネ五輪代表で日本記録保持者の森千夏(もり・ちなつ)さん=東京高校クラブ=が9日午前10時36分、虫垂がんのため東京都文京区の病院で亡くなった。26歳。葬儀は12日午前10時、東京都港区南青山2の青山葬儀所。自宅は非公表。喪主は父健次(けんじ)さん。
国士舘大2年生だった00年に16メートル43の日本新記録をマーク。以来、日本記録を7回更新し、04年アテネで同種目の日本選手として40年ぶりの五輪出場を果たした。五輪前から体調を崩し入退院を繰り返していたが、昨年7月に効果的な治療法が明らかになっていない「虫垂がん」と判明。東京高関係者や日本陸上競技連盟が治療費支援のための募金活動を行っていた。
毎日新聞 2006年8月9日 13時23分 (最終更新時間 8月9日 20時13分)
投擲種目は競技生活の寿命が長いので*2,森選手もまだまだこれからだったはず。ご冥福をお祈りします。