借金で力士引退?

 借金を重ね、返済に苦しんで相撲どころではない精神状態だったのでしょうか。破産や民事再生などの法的措置で金銭問題を整理しつつ、文字通り裸一貫から本業に集中しなおす、というシナリオは描けなかったものか、と思わされるニュースです*1

十両高見藤が突然の引退 元学生横綱、借金重なり
 大相撲の十両高見藤(27)=本名横山英希、岡山県出身、東関部屋=が18日、現役を引退した。同日、日本相撲協会に引退届を提出した師匠の東関親方(元関脇高見山)によれば、数年前からパチンコなどで借金が重なり、本人が責任を感じて申し入れたという。東関親方は「4カ所もの消費者金融や、部屋の後援会からも借金をしていた。これからという時だけに残念。もう相撲を取る気力がなくなったと言っている」と話した。(後略)神戸新聞2007/06/18 20:46

 パチンコで借金を重ねる=浪費は免責不許可事由にあたりますから、もちろん、絶対安心とはいえませんが、事案の中身や、やりようによっては破産免責の可能性だってある*2
 また、専門家に依頼して取り立てや返済資金繰りから解放されることで本人の精神的余裕は相当回復するはず*3ですから、進退を考えるのはそれからでも良かったのでは*4*5
 優秀な経歴の持ち主のようですし、上り調子の中での引退は残念です。

*1:東関部屋相撲協会にこのような問題に関するカウンセリングや相談のシステムがあったのか、気になります

*2:浪費の額等内容がひどすぎ、管財人をつけても破産は絶対無理というなら、再生の方法もある。消費者金融の業者数や、債権者には後援会関係者もいると言うことだから、再生の可能性も否定できないと思います。

*3:いわゆる「テンパッてる」状態では前向きな思考は出来ないです。自分も同じですから分かります。

*4:日本相撲協会のHPを見た限りでは、破産や民事再生の申立は力士としての欠格事由にはあたらないようです。

*5:もし、ここで述べたような考慮は既にされた上で、決断されたのだとしたら、無知故の浅はかな記事ということになります。失礼の段はどうぞご容赦下さい