基本法コンメンタール

 民法や刑法、訴訟法などの基本法について、弁護士は司法試験受験時代の知識をベースに、司法修習とその後の実務研究を通じて肉付けをしていっています。司法試験時代に身に付けた知識と考え方はやはりすべての基礎になっている感じです。
 しかし、実務についても過去の記憶だけですべてを乗り切れるわけがありません。やはり、困ったときに参照する辞書的に基本法を調べる注釈書は必要になります。
 基本六法に関するものとしては、まず、自分が勉強していた当時の教科書*1を常備するほか、いわゆるコンメンタールとか注解とか注釈とかの名前がついた法律の条文に即した体系書を参照することが多いです*2
 ところが、この注釈本。どれも全何十巻という大変かさばるものです*3。書籍を置くスペースが十分でない当事務所などは、注釈民法、注釈刑法などをそろえる場所的経済的余裕はないので、日本評論社の「基本法コンメンタール」シリーズのお世話になっています*4。勿論、分量もそれほど多くないので、細かい話や歴史的背景、比較法の観点から調べたいときには物足りないこともありますが、十分活躍しています。
 将来、事務所拡張の暁には、注釈民法から初めてコンメンタール類を充実させたいという思いもありますが、いつのことになるのやら。。。。

*1:予備校のテキストなど、今でも役に立つときがあります。これに、基本書といわれる教科書を併せておけば、基本的には漏れはありません。

*2:メジャーどころでは、「注釈民法」シリーズなどがそれにあたります

*3:そして、もちろん値段もお高い。。。。

*4:これに次いで、使っているのが弘文堂の「条解」シリーズです