歌人の愛した芦屋

在原業平・行平

 神戸新聞より。広辞苑はあれだけの情報量ですし、間違いが隠れていたとしてもあまり驚きませんよね。こうしたフィードバックがなされて、訂正されていくことでますます辞書の価値が高まるでしょう。

広辞苑」誤記見落とし半世紀 芦屋の解説、実は須磨
 十年ぶりの改訂で今月、第六版が発売された岩波書店の国語辞典「広辞苑(こうじえん)」に、「芦屋」を平安時代歌人在原行平(ありわらのゆきひら)と愛人二人の伝説の舞台-とする誤った記述があることが分かった。伝説に基づく謡曲「松風」は須磨(神戸市須磨区)が舞台。行平を、芦屋に別宅があったとされ地名にもなっている弟業平(なりひら)と取り違えたらしい。誤記は一九五五年発行の初版から半世紀以上続いていたが、担当者らも全く気づかなかったという。広辞苑編集部は「増刷する際、修正する」としている。(小川 晶)(後略)
(神戸新聞1/20 09:01)

 弟の在原業平の方が有名ですが、芦屋にゆかりの歌人なんだそうです。確かに、地名にもなっているんです*1。兄の在原行平光源氏のモデルという説もあるらしいですね。

猿丸太夫

 芦屋にゆかりのある(かもしれない)歌人としては、こちらもおられます。どうやら謎の人物らしいですね*2。柿本人麿と同一人物とかそうじゃないとか論争があるそうです。なお、芦屋神社には猿丸太夫のお墓と言い伝えられている宝塔があります*3。詳しくはこちら→ http://www.trans-usa.com/ashiya/ashiya_j.html 。記事で言及されている猿丸一族ですが、確かに現在もおられるようです。事務所の近くに猿丸家の墓所がありますから*4

*1:業平町、業平橋

*2:確かに名字分からないし

*3:初詣で行ってきました。

*4:お寺かと思ってしまうような立派な門構えです