ヒステリックでブルー

　３５歳過ぎたら羊水*1が腐る・・・・って言われて、「へ〜そうなんだぁ。知らなかった。怖いね〜」と思った人がどれだけいたんでしょうか。確かに間違っているし、ナンセンスだし*2、注目される立場で軽はずみとも思いますが、主立った論評はどうもバッシングに偏りすぎているようです。１億総出で叩くほどのことか、と思いますよ。

　歌手の倖田來未（こうだ・くみ）さん（２５）がラジオで「３５歳を過ぎると羊水が腐る」と発言した問題で、倖田さんは７日放送のフジテレビ系のニュース番組の中で謝罪した。倖田さんはインタビューに答える形で、「軽はずみな言葉だった。私の言葉で傷ついた人たちに謝りたい」と涙ながらに語った。現在は活動自粛中。「また皆さんの前に立てる日を目指して、しっかり反省したい」といい、復帰の時期については語らなかった。
2月7日20時5分配信 毎日新聞

　本来歌手である彼女に喋らせることで、バラエティ的な要素を楽しんでいる層もかなりあったはず。ナンセンスや暴言もその個性として「なにいってんだか」と笑い飛ばせるコメントや反応が見えない*3のは、とても残念です。
　個性とは逸脱でもあり、個性を生かせる社会は許容度が高くなければなりません。日本でも、様々な個性の芽は芽生えてるかも知れないですけど、何か切っ掛けがあると全員で芽を叩いてしまう傾向があるみたいですよね*4。
　最近、ホント、日本全体に余裕がないというか遊びがないと言うか、、、何事に対しても過剰でヒステリックな反応が散見されるように感じています。世論が左にも右にも鳩にも鷹にも大きな弧を描いてめまぐるしく動いていくのを、危うげな思いで見ているのは僕だけではないと思うんですが。ちょっと憂鬱。

*1:胎児を包んでいる水分のことらしいです。妊娠していないときには子宮の中にも羊水はないという理解でいいのかな？機能としては、胎児の身体を衝撃や温度の変動から保護しているようです。胎児は分娩によって肺呼吸を始めるまでは、羊水の中に浸かって生活しているので、羊水そのものを飲み込んでいるし、羊水の中に排泄もするそうで、胎児の排泄物で濁って見えることもあるらしいです。そういえば、産婦人科関係の医療過誤事件をすると「羊水混濁」なんて所見を目にすることもありますね。

*2:今時、３５歳で高齢出産だのなんだの言われるご時世でもないですよね。田中美奈子さんだってお目出たですよ。ウチの奥さんも３８歳でこの夏出産予定ですが何か(^^)？

*3:あっても非常に声が小さい

*4:だからこそ、時折、個性のある人がつぶされることなく元気にしているのを見ると嬉しくなります。身近なところでもそういう人いますね。うちの事務員さんとか、当会のＦ弁護士とか。