ルンバに値する失策というべき

 パリーグ楽天の本拠地、クリネックススタジアム宮城。ここでは、奥さんや彼女*1が作ったお弁当を仲良く食べながら野球観戦することはできません。家族連れやカップルで、「売店での出来合いの食事じゃあ、ちょっと・・・」という方は、TV観戦することをお奨めします。

Kスタ・楽天戦 飲食物持ち込み規制強化に不満の声
           7月20日6時12分配信 河北新報
 プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地、仙台市クリネックススタジアム宮城Kスタ宮城)で行われる東北楽天の試合で、飲食物の持ち込み規制が強まり、観客から不満の声が出ている。外で買った食べ物だけでなく、手作りの弁当やおにぎりも締め出す徹底ぶり。
(中略)
 楽天野球団によると、持ち込み禁止の理由は場内売店の売り上げ確保とごみ分別の徹底。堀江隆治球場長(39)は「売店の売り上げは貴重な収益で、健全経営のためにやむを得ない」と説明する。
 球場には計約50の飲食店と売店がある。1店の1試合の平均売り上げは約40万円で、1年間で約2億円が球団に入る。
 全球団の試合観戦経験があり、8日のKスタ宮城での東北楽天オリックス戦を見た大阪市の自営業長谷川靖弘さん(33)は「楽天は規制が最も厳しく、評判が悪い」と指摘。「缶や瓶の飲み物は選手に危害が加わる可能性があって規制は仕方ないが、過度な統制は商業主義の印象を強め、球団にとって逆効果になる」と語っている。

 
 球場の食事では適切でない方がたくさんいるはずです*2。まさか、例外を許容しないわけではないでしょうが、スタンド入り口の手荷物検査場で、その細かな必要性をすべて説明させて、審査して、通すか通さないか実質的な判断させているのでしょうか。仮に、きちんと審査して例外を許しているのだとしても*3、ここまで原則としての規制が厳しくては、ファンの中には「感じ悪〜」とか「そんなことまで規制されるんなら行く気が失せた」という人もたくさんいるはずで、記事の中で指摘されているように客離れにつながりかねません*4楽天球団の説明も、野球というスポーツが日本人の生活の中にとけ込んできた経緯、その中で観戦者がどのように過ごしてきたかを忘れて、球団経営を強調しすぎているように見えます。大げさですが一部のファンの目からは、野球文化の一部が切り落とされてしまったように見えるんじゃないでしょうか。わずか2億円のことで、たくさんのファンの足を遠ざけかねないことをしたものです。ばっかじゃなかろか、、、、と監督にルンバ踊ってもらう価値のある失策です。

*1:もちろん夫や彼氏でもいいです。自分が心を込めて作ってもいい

*2:幼児食を持ち込む人もいるでしょうし、アレルギーがある人もいるでしょう。糖尿病などの食事制限がある人もいるでしょう

*3:確かに危険物持ち込み禁止とかテロとか、規制の理由には正当なものだってあり得ます。

*4:かく言う僕も、高校陸上部の先輩が一時球団社長をしていたため、パリーグの中では割と楽天にシンパシーを感じているのですが、このニュースには割と落胆しました。行く気があまり起きません。