放火の動機

 放火犯では動機に着目することを忘れるな,とは誰が言ったか忘れましたが,弁護方針を立てるときには参考になります。
 今日こんな事件があったそうです。弁護のし甲斐のありそうな事件だな,と*1。刑事弁護だけでなく,家族再生のようなそんな付随的事件にも関わっていかなければならないのでしょうね*2。大変そうです。

「夫婦げんかやめないので」 自宅に放火した息子を逮捕
          1月26日21時2分配信 産経新聞
 埼玉県警西入間署は26日、現住建造物等放火の現行犯で、鳩山町赤沼放送大学4年、(中略)容疑者(23)を逮捕した。
 調べでは、(中略)容疑者は26日午後0時10分ごろ、自宅2階の自分の部屋のベッドに灯油をまいて火をつけ、木造2階建て住宅約95平方メートルを半焼させた。(中略)事件当時、4人が家にいたが、外へ逃げて無事だった。(中略)容疑者は「両親が夫婦げんかをし仲裁に入ったが、やめなかったので頭にきた」と供述しているという。

 ちなみに,こういうシチュエーションでは,仲裁に入った子供が幼児だったり,赤ん坊でとにかく激しく泣くなどすると,両親もケンカをやめてくれることが多いんでしょうけど*3。彼は仲裁に入ったものの果たせず,ちょっとショックだったのかもしれませんね。その部分だけちょっと同情します*4

*1:と,現在刑事事件をお休みしている私が言うのも何なんですが

*2:秘密漏洩などで話題になった奈良の事件を思い出しました。←記者の思惑通り?

*3:泣く子と地頭には勝てないとか,子は鎹とかいいますしね,,,,。いえ,ウチは円満ですからあんまりピンとこないんですけどね。ホント

*4:それ以外の行動はダメですけど。4人全員死んでいてもおかしくないわけですから。「頭にきた」だけで正当化しようもありません