デジャヴ

大阪地検特捜部の検察官による証拠偽造事件は、上司だった特捜部正副部長による犯人隠避事件に発展しました。毎日、憂鬱な気持ちでニュースを読んでいますが、最高検の動きが何とも世論を意識しすぎたもののようで、危ういものを感じます。国民が納得する結論を提示しなければという焦りがあるのではないか、と*1。危機感を持つのはいいことなのですが、それがゆえに平常心を失い、かえってプロとしての仕事を見失っていくことのないようにしてもらいたいです*2。描いた筋にそう供述を積み上げ、それへの迎合を強いていく、そんな捜査を繰り返して起訴したあと、待っているのは現職検察官同士の斬り合い、内情の晒し合い。刺し違え覚悟で争って来る特捜正副とどのように対峙する筋を描いているのか。すでに検察捜査を見る国民の目も裁判官の目も変わってしまっていることに注意が必要でしょうね。

*1:取調べ担当の最高検検事が、被疑者にそう迫ったという報道もありましたね

*2:尖閣問題に関する、那覇地検次席の会見でも、そんな気がしたのです。