再審事件
先日、刑事事件関係で再審請求の相談がありました。なかなか珍しい相談でしたが、再審についての刑訴法の定めと判例を確認するいい機会になりました*1。
再審とは、有罪の確定判決に対し、被告人の利益のため、主に事実認定の不当を救済するためにもうけられた制度です。再審請求の理由としては、「無罪等を言い渡すべき明らかな証拠を新たに発見した場合」というのがあります。第何次再審請求などとして、よくニュースになるので、聞いたことのある言葉だろうとは思います。再審には、名誉回復という側面もあるため、刑が執行された後でも、被告人が死亡した後でも請求ができます。確定判決を出した裁判所に申し立てます。
ただ、明らかな証拠を新たに発見したという要件はハードルが高く、再審開始決定にたどりつくのは容易ではありません*2。ご相談の件については、再審請求の実益や証拠関係も検討したうえで、難しい、という結論に達しました。