犬も受難です。。。

この被疑者にとっては犬=モノという感覚なんでしょう。自分のパートナーないしは家族として必死で探し歩いていたと思われる被害者とは意識の違いが鮮明です。あと一歩で感動の再会になったはずだったのに、最悪の結末を目の当たりにした飼い主の女性も亡くなった飼い犬も本当にお気の毒です。被疑者は書類送検(=逮捕や勾留といった身柄の拘束を受けていない)のようですが、愛犬家の気持ちを代弁すれば、検察官には起訴猶予*1でなく、公判請求してほしいと思っておられるでしょう*2*3

犬殺害:6階から投げ落とした女を書類送検 札幌中央署
(前略)女(39)は8月28日午後3時ごろ、同区内のドラッグストアで、同区の主婦(31)が買い物の間に店先につないていたフレンチブルドッグ(雌、5歳)を盗み、自宅マンションに連れ帰った疑い。さらに、同31日午後4時55分ごろ、犬の目撃情報を元に飼い主らが自宅に訪ねてきたことから、犬を6階のベランダから投げ落とした。約18メートル下の路上に落ちた犬は即死した。女は「かわいいと思い、出来心で連れていった。飼い主らに見つかり『大変なことになった』と思い、投げ捨てた」と供述しており、証拠隠滅のために投げ落としたとみられる。愛犬を盗まれた主婦は知人と一緒に近所でチラシをまいたり、インターネットで捜索。ブログに掲載された写真を見た人から寄せられた情報から女の自宅が分かり、訪れた玄関で押し問答になった。室内から犬の鳴き声が聞こえ、女は一度室内に戻り、直後に犬を投げ落とした。【遠藤拓】
毎日新聞 2006年9月14日 22時21分

*1:被疑者の情状を総合的に考慮して検察官が公訴を提起しない決定をすること

*2:まあ、どちらでもなく、略式手続として世間に知られないまま罰金が科されて終わってしまうのが可能性として一番高いのですが

*3:動物愛護法44条1項によれば、愛護動物の殺害は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。犬は当然ながら同条4項1号で愛護動物とされています。